今日は京都での展示会の最終日でした。
作品搬出のため、京都二条のカフェ&ギャラリーWAKUさまにお伺いしてきました。
三重県の自宅から高速で1時間半ほど。
子どもたちは一緒に来たいと言っていたけど、WAKUさんが閉店する18時から搬出作業を始めるので帰りが遅くなることと、作品を積むので車内にスペースがないことから、私ひとりで京都に行ってきました。
たったひとりで京都に行けたこと。この日帰り旅行が、まさに心の旅になったので、書き留めておこうと思います。
ここ最近…というか、もうずっと前からかもしれないけれど、家族の在り方がこれでいいのだろうかと思っています。
長女を出産後に色々すれ違いがあって以降、夫とあまり気持ちのすり合わせをせずにうわべだけで取り繕ってきてしまったこと。娘たちに、仲良し一家をプレゼントしたいという思いがあったのだけれど、10歳になった長女はしっかり感じているのです。この家族は何か変だと。
せめてもの救いは、長女がそういうモヤモヤを抱え込まずに話してくれていることだけれど。
私が仕事をもっと頑張らなきゃと焦ってイライラしたり家族に八つ当たりするのを、長女はただ怖がっていました。でも最近、はっきりと私に意見を言えることが増えてきて。
それも良いことだと安心していたら、なんだか悲しくなることを言われたりすることもあり。かなり、落ち込んでいます。
夫からのいろんな言葉も、チクチクと悲しい。
なので、家族と離れて1人で出かけられるのはとてもありがたかった。
作品搬出はWAKUさんの閉店後の18時からだけど、早めに午前中に出発して昼頃到着しました。
実を言うと車の運転は大の苦手というか、苦手を通り越して発作を起こしてました。
数年前からパニック発作を起こすようになって、元々苦手だった車の運転がダメになり、外食、人混み、電車などの交通機関でも発作が起きました。
それが、今年の初夏から自然療法を学んで実践する中ですごく良くなって。
絶対に無理だった高速道路の運転ができるまでになりました。
自然療法を教えてくださっているマエマコさんには心から感謝しています。
おかげさまで、京都まで無事に行けて、ひとりで歩き回ったり色々なものを見たり感じたりして、いろんなことを考えることができました。
行ってみたかった種麹やさんに行ってみたり(行ってみたらお休みで、外観だけ見て引き返したけど)
実家の家族から頼まれていたお土産を買いに行ったり。バスに乗ってみたり、地下鉄に乗ったり、京都のまち、行き交う人たちをぼーっと眺めながら歩き回りました。
とりわけ、心に残ったのは展示会会場のカフェ&ギャラリーWAKUさまの周りのまちなみ、雰囲気、たたずまい。
駅から少し歩くと人通りが減り、とてもゆったりとした心地いい雰囲気に包まれていました。
そんな通りに、素敵な花屋さんがあったり、雑貨屋さん、お寺さんが仲良く並んで、ほっこり優しい風情が満ちていました。
嬉しかったのは、お漬物屋さんが通りにあったこと!
漬物が好きなので、どこか商店街にいい感じのお店ないかなあ、高速のサービスエリアとか、お土産やさんよりも、商店街で買いたいんだけど…と思っていたら、なんとWAKUさんのすぐ近くにあったんです!
初めて聞く京野菜のお漬物の数々。味見もさせてもらって、とーっても心が満たされました!
家族用と実家用にお土産でいくつか購入しました。
15時半ごろまでフラフラ歩き、WAKUさんに伺いました。
WAKUさんで今日こそはカフェメニューとケーキとコーヒーを食べるんだ!と楽しみにしていました。普通に営業されてるので、あまり長いこと居座るわけにいかないから、昼過ぎまで歩き回って時間を潰していたのです。
オーナーさんにご挨拶して、優しい笑顔の店員さんに案内してもらって窓際の席に座って、念願のカフェメニューとケーキセットを注文しましたー!
いま、かなり食事には気をつけていて、小麦を砂糖を控えているのだけど、今日はもういいよと自分にご馳走しました。
もう、おいしくておいしくて仕方なかった!
マロンケーキとコーヒーをいただいていると、優しい甘さが体の芯まで沁み通り、おつかれさま。がんばったね。って自分に言えた。言えた時、なんだかじわーっと涙が浮かびそうになった。
最近、自分責めを自分褒めに変えるチャレンジをしてるのです。
何かにつけ、自分が悪かったんだ。反省しなきゃ。と思ってずっとやってきて、苦しくて苦しくて。
でも今、オンラインスクールの先生や自然療法の先生から心のこともたくさん教えてもらって、
まず、自分をたいせつにすること。
これを一番に心がけるようにしています。
家族とのことも、私がよくない態度をとっているから、反発されるんだ。私が悪いんだから反省して直さなきゃ、って思ってました。
でも、まず、
「よくない態度とっちゃうほど、我慢してたんだよね。悪いなあと思っても、やっちゃうんだよね」
と、自分だけは自分に共感してあげるようにしたら、
なんだかほんのちょっとだけ、安心できるようになった、気がします。
自分にごちそうしてあげて、ねぎらってあげたら、心がとっても喜んでた。
そして、気づいたのだけど、
ひとりになって、歩き回って、考えているのは結局家族のこと。
結局、仲良く笑って過ごしたいんだなあ。
どういう形になるかはわからないけど、風通しよく気持ちの良い家庭にしたいと思っているんだな。
なんとなくだけど、これも悲しみを味わうために、自分で選んで今の状況になっている気がする。
必要があって、みんなから離れて1人になってる気がする。
これからどうなるかはわからないけど、今回の京都への1人旅は、すごく必要があって、行くべくして行ってきた、という充実感があります。
いいお天気で、よかった。
歩きまわれたし、作品の運び出しもスムーズだった。
とってもお優しいWAKUさんのオーナーさん、スタッフさん、お店の温かい懐かしい雰囲気に、心からホッとして、優しさで満たしてもらいました。
荷物を運ぶのを手伝ってくださったオーナーさんに、来年初夏にも展示会をさせてもらいたくて、というお話をすると、おかえりをお待ちしています、ととても嬉しい言葉をかけてくださって、心が芯まで温まりました。
WAKUさんを出てコインパーキングの精算をし、さあ帰るぞという時、WAKUさんと、すっかり日の暮れた京都・二条のまちなみを振り返ってありがとうと言いました。
また来年、展示会させてもらいます。
その時はまたよろしくお願いします。
そう思って、京都から自宅へ車を出発させました。
じんわりとした悲しみも、きっと必要があって今感じていて、それを私たち芸術家という人種は作品に昇華させることができる。
宮沢賢治さんの言葉、
「なべての悩みを薪と燃し…」をまた、思い出したのでした。