チャボのひよこが来てくれて9日目。
いつかは来るだろうと恐れていた来訪者がついにきた。
野良猫だ!
さいわいヒヨコたちに近寄ってきたところですぐ追い払えたのでことなきを得たが、肝を冷やした。
忘れないために、当日のことを書き残しておこうと思う。
長めに散歩させていたら。ついに来た!
この日、午前中にひよこたちを長めに外で散歩させていた。
うちはまだ鶏小屋ができていなくて、ひよこたちは家の中の段ボールハウスで暮らしている。
家に閉じ込めておくのはストレスが溜まるだろうから、梅雨の晴れ間に少しでも長く外に出してあげようと思ったのだ。
リビングから窓越しに見える植え込みのところにひよこトラクターを置き、ぴよちゃんズを中に入れる。
ピヨちゃん3羽はちょこちょこピイピイ、嬉しそうに土をつっついたり足でシャッシャとかき回したり、思い思いに満喫している様子。
私はそんな様子をリビングから眺めながら、かき仕事をしていた。
時々、危険がないかチェックしつつ、いつもはだいたい1時間〜1時間半くらいで午前中の外散歩を切り上げていたところを倍以上の時間、この日は散歩させていた。できるだけ長く、外でのびのび過ごさせてあげたい。
かきものをすることしばし。
ぴよこたち、お外で長く遊べて嬉しいかしら〜と思いつつ目を上げてみてみると。
黒い影がピュピュッとひよこトラクターに近づいているのが見えた。
むむ?
次の瞬間ハッとした。
ネコだ!
かーちゃんの絶叫が響きわたった
ネコだ、と気づくのと同時に、リビングの窓をズバッと開け放ち踊りかかっていた。
踊りかかりながら空中で、こういうときなんて言って追い払えばいいんだろうと考える。
えーとえーと、と一瞬のうちに考えて口を突いて出た叫びは、
ぐぉぉおおおおおお!!!
だった。なんやねんそれ、野獣か!
ツッコミつつ庭に降り立ち、まあこんな奇声上げたら逃げていくはずと思いながら身を起こす。
ところが、である!
渾身の叫びとともに庭に降り立ったのに、対峙した黒地に茶ブチのネコは「なんだこいつ」とアキレた目でじいっとこちらを見てきてまことに冷静なのだ。
むむ、そんなふうに落ち着いていられるとこっちが怖気づいちゃうんですけど。
それにしても肝の座ったネコじゃ、あっぱれ!っていやいや感心してる場合じゃなくてぴよこを守らなきゃ、とその辺にあった棒を振り回すとやっとこさネコは逃げていった。
ふう…とホッとすると同時に、私の視野に人影がよぎった。
隣の奥さんが洗濯物を干しに庭に出ていたのだ。
な、ななな…
みられた!?聞かれたああ!?
カアっと顔面が熱くなる。
それでも極力さりげないふうを装って、ぴよこたちを箱に入れてそそくさと部屋の中へ戻った。
ぴよぴよたちを段ボールハウスに戻してから、頭を抱える。
あああ…もう…
隣のおくさんがいるんなら、もっとマシな言葉を叫べばよかった。
「ダメよっ」とか、「コレッ向こう行きなさい」とかいろいろあったろうに、なんで
「ぐぉぉおおおお!!!」なのだ。絶対変人だと思われたじゃないか。
奥さんは何事もないような感じで洗濯物を干していたけど、あの距離であの大声、気づいてないわけなかった。
となりの奥さんよ、どうか、どうか早くさっきのことは忘れてくれ…といのりつつ、
がむしゃらに動物対策の情報を収集して恥ずかしさを紛らわしたのであった。
今回はここまで。
動物対策についてはいずれまとめていこうと思います。
最後までお付き合いありがとうございました!