ひよこを飼いたいと思いつつ、養鶏家さんから分けてもらえないことがわかって動きだせずにいた私たち。
とりあえず、これまで通り飼い方を調べて入手先を探しつつ、ひよことかニワトリがいる動物園とかで触れ合ってみたいね、と話していました。
でも、三重県には意外とそういう場所がなく。
県外に遊びに行った時でもいいけど…と思っていた矢先、チャンスは突然やってまいりました〜
私が4月から入学した、自給自足を学ぶオンライン起業スクールでご一緒させていただいている、
市川わかなさんのお宅にお邪魔できることになりました。
わかなさんはチャボと暮らしていらっしゃるので、見せてもらえることに!
しかも、ちょうど卵からひよこがかえりそう、とのこと。
私たちがひよこやチャボに興味があるから、見せてあげようと思って抱卵させてくださってたとのこと。ありがとうございます…
さて、ドキドキで当日。わかなさんのお宅に行ってまいりましたー!
夢にまでみた、ひよこだっこ。じっさいに触れることで、いろんなことを感じさせてもらった
わかなさんのお宅に到着したのが2週間前の夜。
一晩泊めていただき、翌朝早くにドキドキしながらチャボ小屋へ。
めんどりさんたちは卵を産む部屋にいて、卵を温めていました。
卵を産む部屋のふたをわかなさんが開けてくれると…
わあ!いた、ほんとにいた!
白やクリーム色などさまざまに、優しい声で鳴きながらまるまるとうずくまるチャボさんたちに、
「すごーい!」とテンションが上がる私たち。
そして、わかなさんが母鶏のからだを少しかきわけると…
いたあああ!ひよこ!
ちっちゃい!
ほわっほわだあ…
娘たちは、ひよこだ、ひよこだ!かわいいー!
と大喜び。
おかあさんチャボに「ごめんねー」と声をかけつつ、
ひよこを手に乗せ、抱っこまでさせてもらいました。
あったかい…
かわいい…
と感無量の娘たち。
しばらくすると、おかあさんチャボが
「コッコッコッコッ」と優しい声で鳴き出しました。
「これはひよこを呼んでる声だよ」とわかなさん。
ひよこをおかあさんお腹の下に返すときも、娘たちはドキドキで神経を集中させていました。
そのあと、おとなのチャボも抱っこさせてもらいました。
羽がバサバサしないように、手でつばさのところを包むように抱く。
はじめて大好きなひよこやチャボを抱く緊張で、しゃがんだ足がプルプルしてきた長女は顔が引きつってきた。
抱っこさせてもらった後、こどもたちはしみじみと、
「あったかかった。心臓が、とくんとくん動いてた。足の先の、爪のとこがあたって、きもちいいの。」
と、ぽつりぽつり呟いて、感覚を味わっていました。
そのあと、チャボさんの色んな姿を教えてもらいました。
オスチャボのミッキーが「コケーッコー!」と、ザ・ニワトリという声で鳴いているのを聞いて、オスの鳴き声ってこんななんだ〜、と感心。
「コッコッコッコケーッコッコッコッコケーッ」
と早いテンポで鳴くときは「卵が生まれたよ」の声、もしくは警戒の声なのだと教えてもらい、へえ〜!そうなんだ!がいっぱい。
子どもたちはチャボのご飯づくりと、餌箱にいれるところもさせてもらって、一気に経験値がアップ!
そして!おかあさんチャボから卵をいただくところもさせてもらいましたよ!
卵を母チャボからいただこうとした、が…
卵を温めているメスチャボ・タントンのお腹のところに手を入れ、
「ごめんね、触らせてくれる?」とわかなさんが声をかけ、卵をもらおうと手を出すと…
すすすっと卵をお腹の下に隠すタントン。
「ダメ?まもってる」と次女。
「すごいねえ。自分でお腹の下に入れたね」とわかなさん。
取らないで〜、って言ってるね…
「ごめん、タントンもらっていい?」ともう一度お腹の下を探り、卵を取らせてもらうと。
タントンは卵があったところを見つめ、お腹の下を覗き込んだりしている。
娘たちは、卵を手のひらに乗せてもらって、
「うわ〜、あったかい!!」と歓声を上げ、次の瞬間、
「これ、食べちゃうの?」
「ここからひよこちゃん生まれたらどうしよう」
「…あっためたら、ひよこは生まれるよ。
どうする?返してあげる?決めていいよ。おかあさんに返してあげてもいいし、もらってもいいし。
たまごって、あったかいでしょう」とわかなさんが言ってくれる。
しばらくして、長女は小さく「ハイ」とタントンに声をかけ、卵をお腹の下に戻しました。
タントンは、さささっとくちばしで卵をいかにも大切そうに体に引き寄せ、お腹の下にしまいました。
「ごめんね、ありがとう」とみんなで声をかけ、タントンの背中をナデナデ。
何よりたいせつな卵だもんね。触らせてくれてありがとう。
母の愛を感じて、ジーンとしてしまいました。
念願の卵おおお!どんな味?ガッつくデリカシーの無い母、反省。
さて、チャボのお世話体験をさせてもらった後の、朝ごはんのとき。
「卵、食べてみる?前に産んだ卵が冷蔵庫にとってあるから」
とわかなさんがチャボの卵をふたつ、取り出してくれました。
うおおお!食べたい食べたいでーす!!
食い付かんばかりにガッツくわたくし。
だって、自家製の新鮮なたまごだよ?どんだけおいしいの?
ニワトリとの違いもあるのかな、食べたーい!
とハアハアしているのとは対照的に、
子どもたちはしんみりと静かである。
うーん。いい。食べない。
と言って、娘たちは卵以外の朝食を美味しくいただきました。
アレ?なんだテンション低いな…と思いつつ、
食後の娘たちがわかなさんのお子さんと遊んでる間に、
私「なんでか子どもたち食べなかったですねえ。おいしそうなのに!ってか私は食べたくて仕方ないんだけどいただいていいですか?(ハアハア)」
わかなさん「うーん、さっきお母さん鶏が一生懸命たまごを温めてるの、みたからね。だからかな…」
ガーン!
そっか!!
カミナリが突き抜けましたよ。
ごめん。デリカシー無さすぎたわ。
あんなに必死で温めてたんだもん。それを見て、娘たちも、言葉少なになってビンビンいのちの重みを感じていたのだった。
それなのに、食う食う!って騒いですみませんでした…
卵好きのあまり、目がくらんじまったと反省。
そのあと、優しいわかなさんが「持って帰る?」といってくださり、遠慮なく卵は持ち帰らせていただきました。
何から何まで、ありがたすぎました(涙)
ひよこ、チャボ愛がますます深まった娘たち。知識+経験=生きた学び
さて、わかなさんのおうちにお邪魔させてもらってから、娘たちのひよこ・チャボ愛はさらに深まりました。
「あったかかった!かわいかった!幸せー!!!」
って思い出しては噛み締めてました。
長女はわかなさんのブログをチェックしてチャボの記事を読んだり、YouTubeでひよこを飼ってる人の動画を観て世話の仕方を学んだり。
次女は、ひよこの絵をいっぱい描いて、夢膨らませていました。
今まで本や動画で見て憧れていたひよこが、じっさいに触れ合うことで、ズドンと重みをもって娘たちのなかに存在するようになりました。
単なる知識であったものが、じっさいに触れ合って体験することで生きた学びになりました。
こんな経験をさせていただいて、なんとお礼を言っていいかわからないほど感謝しています。
ありがとうございました!
市川わかなさんは「服の自給自足専門家」、繊維のプロでいらっしゃいます。
機械編み講師・ニットデザイナー・糸育講師としてご活躍されています。
ブログも素晴らしくて、繊維のこと、暮らしのことなどとても勉強になりますし面白いです。
わかなさんのブログはこちらです
https://yamamba.net/
さあ、思い出に浸りつつも、まだすごいイベントがのこってるよ!
持ち帰らせてもらった卵の調理です。
続きます。