アオシ君のお母さん 長女・新学期の不安③

新1年生の下校つきそいボランティアで、長女の同級生・アオシ君と一緒に帰った翌日。

その日も長女は学校を休みました。
私は1年生を迎えにいくため、下校時間に合わせて学校に向けて歩いていると、
アオシ君のお母さんと一緒になりました。アオシ君の弟のアツシ君(1年生)を迎えに行くところだったのです。

お母さんと話して、アオシ君もいろいろな不安を抱えているということがわかって、
ああ、そうだったんだ…と思いました。

いつもすごく元気で、昨日も元気に大きな声で先生に挨拶したりしていて、
緊張したり不安がったりしている様子ではないように見えたから。

お母さんが、
「不安だから、大きな声で元気に周りに話しかけるんですよ」
と話してくれたのを聞いて、ああ、そういう不安の表現もあるのかと思いました。

私自身や娘たちは、不安があると固まったり声がちいさくなったりするけど、
その逆もあるんだ、大きい声を出すことでモヤモヤを払おうとするんだ。
やはり気持ちの表現はひとそれぞれ違うし、見た目の様子では内面はわからないんだな。
と思いました。

先生や私に明るく元気に話しかけたり、他の子に何か言われたときにもパッと言い返せたり、
モヤモヤを溜め込むようにあまり見えなかったアオシ君。

でも実は、長女と同じように不安を抱えているということを知って、
なんともいえない気持ちになるとともに、もっとアオシ君がかわいく思えました。

お母さんはにこやかに話してくれたけど、
きっとすごく大変なことも、我慢していることもあるんだろうな。と想像して聞いていました。

それでも、精一杯アオシ君やアツシ君に寄り添おうとしているお母さん。
すごいなあ…
アオシ君のお母さんが、ほっと安心して笑顔ですごせますように、と願わずにはいられなかったのでした。

続きます。

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この記事を書いた人

絵本作家・イラストレーターとして活動させていただいています。

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